バイトやめたい!
連休中、帰ってきた娘。
ついちょっと前には、
お姉ちゃんに紹介してもらったバイト先がすごくいい!
なんて楽しそうに言っていたのに。
バイト辞めたい
「どうしたの?」と聞いてみる。
「店長がめっちゃ怖い!」
「ママにも、怒られたことないのに」
???
私、怒ったことなかったっけ?
まあ、それはどっちでもいいか。
「まだ、3日しか行ってないじゃん!」
なんて言葉が口から出そうになるのを
かろうじて押しとどめる。
とりあえず何があったのか聞いてみると、
理不尽に怒られること。
大きい声で怒られること。
話しかけても返事をしてもらえないこと。
娘は、堰を切ったように話し始めた。
そしてまるで、私が納得できるように説明するかのように、
次から次へと理由を並べていく。
それでも私の中には、
「たったの3日」と思う気持ちがむくむくと湧いてくる。
時代が違うのかもしれない。
「嫌でも根性で続けることが立派」
そんな時代でないことも分かっているし、
娘に嫌なことは無理してほしくないという気持ちもある。
だけど、
やっぱり自分の子には簡単にあきらめずにもう少しやってみる
粘り強さを持っていてほしい。
そんな私の価値観が顔を出して
なかなか引っ込んでくれない。
「それは嫌だったね」
その言葉をやっとのことで口にする。
でも娘は、私に「辞めていい?」と聞いていたわけではなかった。
もう自分で「辞める」と決めていたのだ。
「辞めてもいいよ」とすぐに言えない母
「そんなに嫌なら辞めていいよ」
すぐ言ってあげられずに、
黙っていると、
一緒にいた友人が、
「やだねぇ!そんなに嫌なところ、さっさと辞めな~」
と、さらりと一言。
それを聞いて、娘はほっとした顔。
その言葉を聞いて、
私もほっとしたような、
でも、少しもやっとするような、
なんとも複雑な気持ちになった。
私も本当はそう言ってあげたい。
娘がそんなに嫌な思いをしていると思うだけでつらい。
そんなに嫌だと思っている場所で
働いてほしいわけではない。
それなのに、
「そんなに嫌なら辞めていいよ」
たったの一言が、わたしには難しい。
もう少し働いたら、見えてくるものがあるかもしれない。
社会に出ると、嫌なことにぶつかることがあるかもしれない。
すぐに答えを出さずに、
少し続けてみることで変わることがあるかもしれない。
そんな気持ちが私の中にはあるからだ。
長く続けたからこそ見えてくるものがあると思ってしまう
実をいうと、私も若い頃は、
3日とは言わないけれど、
何度か転職もした。
特別嫌なことがなくても
辞めちゃうこともあったな。
だから、娘にえらそうなことを言える母ではない(笑)
でも、親になった今、
そして今の職場に長く勤めるようになって、
長く続けたからこそ、分かることもある。
最初は苦手だったことも、
仕事を覚えていくうちに慣れていくこともある。
最初は居心地が悪くても、
長くいるうちに自分の居場所になることもある。
そんなことを知っている今だからこそ、
娘にも、
「あと少しだけ続けてみたら・・・?」と
言いたくなってしまう。
娘がどんなに嫌だったのか、話を聞いたあとでさえ。
でも、それは私が経験したから分かることであって、
娘がこれからする経験とは違うのだ。
私にとって「続けて良かった」が、
娘にとっても同じとは限らない。
それでも、
「親として何か言っておいた方がいいんじゃないか」
「簡単に辞めることを、そのまま受け入れていいのかな」
そんな気持ちが出てきて、
何を言うことが娘のためなのか、
分からなくなってしまう。
でも、娘は自分で決めていた。
娘は私に答えを求めていたわけではなかった。
「辞める」ことはもう自分の中で決まっていた。
ただ、私に分かってほしかっただけ。
いや、もしかしたら、
聞いてほしかっただけなのかもしれない。
私は娘から相談されたと思って、
「母親として何を言うべきなのか」
なんて考えていた。
でも、娘が欲しかったのは、
アドバイスでも正解でもなかったのかもしれない。
娘はもう自分で決める年齢になった
考えてみれば、娘はもう大学生だ。
バイトを始めるのも、
辞めるのも、
次に何をするのかを決めるのも、
もう娘自身。
娘が大学生になって6ヵ月。
いまだに娘が一人で暮らしていることも
驚いてばかりの私の気持ちは置いてきぼりだ(笑)
高校生までなら、
「もう少し頑張ってみたら。」
「こうした方がいいんじゃない?」と、
口を出していた。
でも、親の知らないところで、
娘は成長しているのだ。
これからは少しずつ、
私が答えを出すことではなく、
娘が自分で決めたことを見守ることの方が、
多くなってくるのかもしれない。
もちろん私は、簡単にできないと思う。
なんたって、親バカ、過保護な母なのだから。
口も出したくなるし、
自分の経験も伝えたくなる。
心配ばかりしてしまう。
でも、今回娘の話を聞きながら思った。
親が先回りして答えを出さず、
子どもが自分で出した答えを受け止めることも
大切なのかもしれない。
自分で決めて、
その結果も自分で経験していく。
私にできることは、
その話を聞くことと、
本当に困ったときに、帰ってこられる場所でいること。
それくらいなのかもしれない。
結局娘は自分で決めた通り、
バイトを辞めた。
私の中には今でも、
「もう少し続けられたらよかったのにな」
という気持ちが少しだけある。
でも、それは私の答えだ。
娘には娘の答えがある。
「バイト辞めたい」
そう言われたとき、
私は「母親として何を言うべきなんだろう」と
答えばかりを探したけれど、
もしかしたらあのとき娘に必要だったのは、
私の答えではなく、
ただ、「そっか」と話を聞いてくれる母だったのかもしれない。
離れて暮らすようになってからは連絡の取り方についても
「どこまで関わればいいんだろう」と悩むようになりました。
→大学生の娘への連絡頻度|過保護な母が悩んだ「ちょうどいい距離感」
関連記事
→大学生の一人暮らしで親が本当に心配だったこと|母が振り返る新生活
