引っ越し当日のリアル~最後まで我が家らしい1日~

受験・進学

いつもと同じ声で始まる朝

早く起きなさ~い!

いつもと同じ私の大きな声で、始まった引っ越しの当日の朝。

最後の朝くらい家族揃って穏やかに朝食を囲むのかななんて思っていた。

もう少し特別で、もう少しくらい

しんみりした朝になるかと勝手に想像していた。

けれど、そこはやっぱり我が家。

「あれがない!これもない!大学の進学届どこ~???」(;’∀’)

現実は見事にいつも通りだった。

余裕がなくなった私は、最後の朝食だったのに、

だんだんイライラしちゃって、家族みんなと小さなけんかまでしてしまった。

『しばらく、こんな風にみんなが集まるご飯はないのに・・・。』

そんな風に思うと後から胸がきゅんと寂しくなる。

でも、そんな朝がやっぱり我が家らしい(笑)

しんみりする間もなく、新しい場所へ

寂しさに浸る間もなく現実はどんどん先へと進んでいく。

そうして、あっという間に引っ越しは始まった。

我が家の愛車に積み込まれているのは

大量の洋服と、なぜか人間より大きいクマのぬいぐるみ。

ただでさえ狭い車内に、人が小さくなっている状況。

この日だけは、休んで手伝ってくれた、

中2息子もこの状況にはやや苦笑い。

最後の最後まで、ばたばたして何とか出発。

そんなだから、車の中は寂しい空気になるはずもなく、

ネイネのクマが邪魔すぎる!

なんて、文句を言ったかと思えば、みんなで歌を歌ってみたり。

まるで、旅行に行くかの様子。

「しんみり」とはどこへ行ったのだろうか?

そんな風に笑って向かう新しい場所。

みんなそれぞれの想いが嬉しいような寂しいような。

新居でもマイペースな次女と

にぎやかな車内のまま到着した新居では、空気が少しだけ変わった。

その日はあいにくの大雨。

新居に着くなりパパと長女、息子が荷物を運び出す。

私は私で、新居をお掃除したりして気がつけば汗だくになっていた。

そんな中、ふと次女を見ると、

山ずみの段ボールそっちのけで、

大好きな雑貨とぬいぐるみを、一つ一つ楽しそうに棚に並べている!

まるで、引っ越し作業の途中ということを忘れてしまったみたいに。

みんなが汗だくで働いていることなんて、見えないかのように。

『まじで???』

家族全員でずっこけた。

「ああ、最高の娘!(笑)」

引っ越しというものは、荷物を運べば終わり…というわけには全然いかない。

結局「あれが足りない」「これもない」と

あちらこちらへ走り回るのは母の役目なんだな。

それでも、新しい部屋で嬉しそうにしている次女の姿を見ると

そのあわただしさでさえも少し嬉しいような気持になった。

娘を置いて帰るときも実感が湧かない。

娘を置いて帰る時間になった。

「子供を置いて帰る車の中で大泣きした!」なんてよく聞く話。

大好きでたまらない娘を置いてくるなんて

どんなに寂しいかと想像していたのだけれど

現実にはついていかない私の気持ち。

寂しさよりも、心配の方が先に立つ。

『お金の管理は大丈夫?』
『ご飯はちゃんと食べれる?』
『朝は起きれるかな?』

娘を置いて帰るというのはもっと寂しくて特別なものだと思っていた。

長女の時に経験はしていても、

もっと切なくなるものだと思っていた。

けれど私の実際は、最後まで慌ただしく、

泣く暇もないまま一日が過ぎていった。

家に帰ってからの私は次女のいない寂しさを

少しずつじわじわと感じていくことになるのだと思う。

それでも、あの引っ越しの朝のけんか、狭い車の中の歌。

娘の嬉しそうな姿。

そんな一日が静かに胸の中に残るだろう。

そして、心配は消えないけれど、

娘の嬉しそうな姿を、、マイペースに棚を整える娘の心を信じてみたいと思う。

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