試験会場の門の前で、娘の背中を見えなくなるまで見送った瞬間
涙が出そうなほどの静かな時間
大勢の人波に紛れて、一度も振り返ることなく
まっすぐ進む娘の背中
ざわめきの中にいるはずなのに、私の心臓だけが聞こえてくるような・・・。
今まで、できることはやってきました
母としても、ナースとしても。
もう私にできることはないと分かっているけれど
それでも、受験に向かっていった後でさえ
娘の無くもりが残る手が心細くて
愛おしい娘のために何かできることを探した1日
あなたならどう過ごしますか?
これは私が3つの神社を巡りながら、自分の心と向き合った1日の話です
3つの神社を巡る
娘を試験会場に送りだした後、ホテルに向かう。
でも、そのままホテルの前を通り過ぎ
私は神社に向かった。

母としても、ナースとしても
「もう自分には出来ることは何もない瞬間」があることはよくわかっている。
それでも、この日だけは何もしないで、待つことはできなかった。
気づけば、ホテルの前を通り過ぎ、
神社に向かっていた。
普段は信心深い方ではない。
ただ、この胸のざわつきを、誰かに受け止めてほしかった。
不安に飲み込まれないように、私も必死だったと思う。
言葉にならない祈りを!
一つ目の神社で(品川神社)~まだ祈れない私~
誰もいない小さな神社で手を合わせると
娘の緊張する姿、表情。頭に浮かぶのはそのことばかり
心は落ち着かず
「しっかりお願い事をしなくては・・・。」
そんな風に焦りばかりが募った。
手を合わせながら、祈っているつもりで
ただ不安をなぞっているだけだった
二つ目に訪れた神社(荏原神社)~祈りが変わった場所~
川岸をずっと歩いていくと
ピンク色の花が見えた
その奥に、そっとたたずむ神社

歩いているうちに少しずつ呼吸は深く整った
『合格してほしい!』もちろんそれが本音だけれど
手を合わせながら、出てきた言葉は
『力を出し切れますように!』
『無事に帰ってきますように!』
結果ではなく、娘そのものを思う祈りへと変わっていった。
3つ目の神社(明治神宮)信じて待つということ
原宿の喧騒の中に立つ明治神宮の中に入ると
空気がすんと澄んだ気がした。
大勢の参拝者がいるはずなのに
自分のじゃりじゃりと踏みしめる音だけが聞こえてくる
一歩ずつ踏み出すたびに「不安」が消えていくような感覚。
思い出すのは頑張ってきた娘の背中だけ。
逃げ出したい日も、泣いた日も
それでも前に進んできた背中。
その一コマ一コマが浮かんできて
不思議な温かい気持ちが胸に広がっていった
『どんな結果でも大丈夫!娘の努力は無駄ではない。』
私の自慢娘であることに変わりはない。
これからも変わらず娘を誇りに思う。

娘が戻ってきたときには笑顔で迎えてあげよう。
祈った一日を終えて!
祈ったからと言って、結果が変わるわけではないけれど、
それでも、祈ることで私は静かに待つことが出来た。
不安な母ではなく、
娘を信じる母として。
どうか今日という一日が
娘の人生の、そして、私の人生の心の片隅に静かに輝く
1ページになりますように!
そして、これを読んでくれている同じような思いをする
お母さんたち、そして受験生が穏やかに
受験を迎えて、力を出せますように!